読んだ備忘ログ

本とマンガの読書感想ブログ

読みたいことを、書けばいい。

読みたいことを、書けばいい。

読みたいことを、書けばいい。

 

作者は元・電通のコピーライター。

 

作者が言うように…『本書は、世間によくある「文章テクニック本」ではない。わたしは、まがりなりにも文章を書いて、お金をもらい、生活している。だが、そこに「テクニック」は必要ない のだ。』…という、書くための本でなく、考え方を示した本。

 

ネットに載せる文章を想定しており、ブロガーやライターを始め万人向け。

根本的な部分を語っていて面白かった。


ハウツーを語らないと言いながら、合間にコピーライター時代のCM作成話や、就活の履歴書の書き方などがあり勉強になる。

 

 

就活生は、合間のコラムが凄いオススメ。
履歴書と面接の根本が分かった上で、他の人と差別化ができる。
書き方はトリッキーだから出来る人、出来ない人がいると思うけど、根本は分かるからやりようは幾らでもある筈。

 

 

 


メモ:

●自分が読みたいこと
・「自分が読みたいことを書けば、自分が楽しい」
・自分がおもしろくもない文章を、他人が読んでおもしろいわけがない。

●他人を意識すると
・出発点からおかしいのだ。偉いと思われたい。おかねが欲しい。成功したい。目的意識があることは結構だが、その考え方で書くと、結局、人に読んでもらえない文章ができあがってしまう。
・読み手など想定して書かなくていい。 その文章を最初に読むのは、間違いなく自分だ。自分で読んでおもしろくなければ、書くこと自体が無駄になる。
・「また次もほめられよう」と思って書くと、だんだん自分がおもしろくなくなってくる。いずれにせよ、評価の奴隷になった時点で、書くことがいやになってしまう。

●随筆
・わたしが随筆を定義すると、こうなる。
・「事象と心象が交わるところに生まれる文章」

●言葉の定義をしっかり
・単語一つひとつについて足場を固めていかないと、長い文章を書いたときに、曖昧なままの言葉を積み重ねてしまうことになる。
・その単語に自分がはっきりと感じる重みや実体があるか。わけもわからないまま誰かが使った単語を流用していないか。
・自分自身がその言葉の実体を理解することが重要で、そうでなければ他人に意味を伝達することは不可能 なのだ。

●短く
・大切なことは文字が少ないことである。
・いわゆる平面広告、つまり新聞や雑誌、ポスターの広告も、 人々の目に入るのは1秒以内 と想定しなければならない。
・15 文字くらいでまとまらないと、広告メッセージとしては長すぎる。
・15 秒しかないCMの中では、 伝える情報はCM1つにつき1つだけにする。

●広告
・当たる広告は、人間の欲望にかかわる「気にしていること」を喚起していることが多い。

●何を書く、誰が書く
・「わたしが言いたいことを書いている人がいない。じゃあ、自分が書くしかない」
・よく文章指南の本には、「なにが書いてあるかが大切」という教えが書いてあるが、現実は違う。「だれが書いたか」のほうが、多くの人にとっては重要なのだ。

●就活
・その就職活動では、2つしか聞かれない。「おまえはなにをやってきたんだ」 と「うちに入ってなにができそうなんだ」、この2つだけだ。これをよく「自己紹介」と「志望動機」と呼ぶが、この言葉が誤解の元だ。それを説明しよう。
・自分をラベリングしてはいけない
・自分がなにをしてきたかを言うのは大切だ。しかし、自分自身にいいタイトルのラベルを貼ったところで、その通りに人が読んでくれるわけがない。
・いちばん伝えたいことを1つだけ言う。これが正しい自己紹介である。
・人にせっかく訊かれたことは、情景が浮かぶように答えないと、決して覚えてもらえない。

●事実と内面
・つまらない人間とはなにか。それは 自分の内面を語る人 である。
・書くという行為において最も重要なのはファクトである。
・そして調べた9割を棄て、残った1割を書いた中の1割にやっと「筆者はこう思う」と書く。
・調べたことを並べれば、読む人が主役になれる。
・一次資料に当たらなければ話にならない のである。

●気持ち
・「わたしが愛した部分を、全力で伝える」 という気持ちで書く必要があるのだ。
・「つまらない」「わからない」ことも感動のひとつ で、深掘りしていくと見えてくる世界があり、正しい意味で文章を「批評」として機能させることができるはずだ。
・けなすこと、おとしめること、ダメ出しに情熱を傾けてはいけない。 文章を書くとき絶対に失ってはいけないのが「敬意」 だ。
・その「思考の過程に相手が共感してくれるかどうか」が、長い文章を書く意味 である。
・自分が最も心を動かされた部分だけをピックアップして、あとは切り捨てる「編集」 をするのは、自然なことだ。
・事象に出会ったとき、 そのことについてしっかり調べて、 愛と敬意の心象を抱けたならば、 過程も含め、自分に向けて書けばいい。

●起承転結
起:実際の経験だという前置き
承:具体的になにがあったか
転:その意味はなにか。テーゼ化
結:感想と提言。ちょっとだけ