読んだ備忘ログ

本とマンガの読書感想ブログ

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?

作者はUSJを再生した有名なマーケター。他の本が面白かったのでこちらも購入。

前半はUSJ再生の自伝。後半はアイデアを出す方法。

 

「日本人はゼロから作りたがる。他社の事例からアイデアを盗む」とか、アイデアを出す方法として戦略的な切り分けや数学的な切り分けをするなど、面白かった。

 

メモ:

・私は、マーケティングは実戦でのみ鍛えられる実践学だと考えています。本からの理論だけが先行するマーケターは、差別化という美しい戦術に 憧れて 溺れることがあり

・「究極の映画、ハリー・ポッターのテーマパークを建てることができるのも、あなたたちが否定するワンピースやモンスターハンター、エルモやハローキティなどの映画以外のブランドの奮闘で稼いだお金のおかげなんです

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンならではの品質の付加価値が乗せられるかどうか です。我々が料理する余地がどのくらいあるのか?

・ 価値を生み出すアイデアの切り口は、経験上ほとんどの場合は「消費者理解」の中に埋まっています

・私は信じているのですが、 マーケティングをやる人間は、何でも自分自身でやってみることを習慣にするべき

・マーケターは「消費者目線」を基本にしないとアイデアも戦略も判断も全てにおいて焦点がズレる と思うの

・一般論ですが、 日本人は何でも自分でゼロから始めようとする、 悪いクセがあるように思うの

・もっと 外に目を向けて積極的にアイデアを盗みに行った方が良い と私は思うの

・リアプライには利点が3つあります。①どこかで成功しているアイデアを土台にした方がプロジェクトに圧倒的なスピードをもたらす、②どこかの消費者で試されている分だけ成功の確率も高い、③これが最も重要なのですが、アイデアを自分で生み出すための引き出し(ストック) がものすごく増える、ということです。自分で考えた全く新しいアイデアのように見えても、全てのアイデアはよく分析してみると、過去に自分が触れてきた 人様のアイデアの「断片」の組み合わせ でしかない場合が多いから

・リノベーション成功の 鍵 は、「変化の度合いはリノベーションなのだけど、いかに新築だと思ってもらえるか」その1点に尽きる

・前職でお世話になった元上司は「困ったら、答えは現場にある」 と教えてくれました

・① 良いアイデアとはどんな条件を満たすアイデアのことか? ② それらの条件を組み合わせて、良いアイデアを探すにあたっての着眼点(釣るポイント)をどこに定めて頭脳をフル回転させるべき

・戦略的フレームワークとは、目的 戦略 戦術の順番、つまり大きなところから考えてその下の範囲を絞っていくやり方です。無駄な場所をできるだけ掘らずに、その時間を掘るべき場所に使うので、それだけ早く宝を掘り当てる確率が上がり

・戦略的フレームワークがうまく機能しない場合があります。 戦略オプション同士を比べただけでは戦略を選べない場合 です。その場合は具体的な戦術(アイデア)まで考えて、実現可能性をかなりのレベルまで検証しなければ、1つを選べないことになり

・数学的に頭を使う人ならこんな仮説を立てます。 「男性の集客が下がっているのか? 女性の集客が下がっているのか?」 「11 歳以下の子供の集客が下がっているのか?  12 歳以上の集客が下がっているのか?」 「子供連れファミリーの集客が下がっているのか? それ以外の集客が下がっているのか?」  これらは、それぞれ足すときちんと100になります

・この世界中のどこかに、過去から現在に至るどこかに、似たような問題に直面した人がいるのではないか?  と疑ってかかりましょう。世界中からアイデアを探すの

・自分一人で発想が広がらないケースはよくあることです。そんなときにはフレッシュな発想の起点が必要になります。ですから集団知としてのストックの強化を常に心がける必要があり

・あとは、 考えつくまで考え抜くこと

・ ビギナーだからベテランだからどうのこうのではなく、確率を上げている人が一番釣る

・その理論武装の延長線上には、集客効果の逓減影響を考慮すると、450億円1発の方が 45 億円 10 発よりも効率が良いことを、社内で共通認識にする私の作戦

・特に関東には関西の3倍近い人口がいます。 東から西に向けて人が動いた方が、日本国のためにはよほど大きな経済効果 なのです