読んだ備忘ログ

本とマンガの読書感想ブログ

伝わる・揺さぶる! 文章を書く

作者はベネッセで小論文指導の企画をしていた人。

 

文章の組み立て方、戦術を書いている。

文章の綺麗さや見た目のことは書いてない。何をどういう風に書くか、文章を作る上での考え方と根本的なことを書いている。

 

対象は、小論文、ビジネス文書(謝罪・お願い・議事録など)、志望動機など。文章だけで書くものが対象。

逆に、プレゼン資料やウェブ系の文章など、見た目を含む文章については書いていない。しかし、そもそもの文章の考え方が書いてあるので、非常に勉強になる。

常に自分に問いを持って考えるよう言っている。

 

メモ:

・あなたの書いたもので、読み手の心を動かし、状況を切り開き、望む結果を出すこと、それがゴール

●言いたいこと、考えること
・自分が一番言いたいことを発見
・自分で「問い」を立て、自分で「答え」を出す、さらに、その答えに、新しい問いを立てる。問い→答え→問い→答えを繰り返していくことで、考えは前に
・自分の頭でものを考えるとは、常に「揺らぎ」続けることでもある。絶対というものを持たず、不安定なまま、自分の内面、まわりの人間や状況に応じて、その場、できる限りのベストな判断をしていこうとすること
・自分が書いた文章を読み終えたとき、読み手に、どう言ってもらいたいか、その言葉で結果をイメージする

●論点
・論点 何を書く
・機能する文章を書くためには、自分と読み手の問題関心から外れない論点を設定することが必要
・読み手は、まだあなたの意見を読んでいなくても、問いの立て方だけで、あなた独自の見方・センスを感じ取るのだ。独自性の発現に、論点はよく機能
・こうして、論点を疑問文にしておくと便利だ。  文章の書き出しに悩むときは、論点を書けば
・社会的に見て論じる価値があるか?  論点、つまり何を書くかを決めるとき、一番大切なのは自分の動機だ。興味が持てない、書くモチベーションがない論点は選ばない方がいいのはもちろんだが、単に、おもしろおかしいというだけで、動機がはっきりしない論点も選ばない方が
・自分にとって切実な問いを選べば、たとえ苦しくても書かずにはいられないし、よい文章になる可能性が

●論拠
・論拠 説得のためにいかに視野を広げる
・解決策を打ち出すにしろ、解決につながる問題提起をするにしろ、必要なのは「論拠」

●根本
・自分の根っこの想いに忠実
・根本思想に着目すれば、膨大な文章でも、ごく短く
・文章を書く上でも、正直は、最も有効な戦略だと、
・常に読み手にとって心地よいことを書いていけば、相手に嫌われないが、それでは書く意味を見失い、読む側の興味も失せて

●引いて見る
・あなたの書く文書の読み手をこのような「おいてきぼり」にしないために、「2歩前提に引いて見ること」を提案し
・教える内容をあらかじめ伝えておくだけでなく、そこからさらに1歩引いて教える側のねらいまでを伝えておくこと、これが「引き」の伝達術の2番目のテクニック
・自分の中に、あえて死角をつくったり、だれかに引いた目線で観てもらったり、素人の人に取材するなど、わからない状態を知る努力が必要になって

●効能を示す
・今すぐ具体的にどう役立つかが示せると
・相手にとって切実・身近な話題とリンク

●興味を引く
・面白そうな独特の世界
・効能つまり「役に立つ」というのは、理屈に働きかけるからコミュニケーションスピードは遅い。心や感性に働きかけるものはコミュニケーションスピードが
・できるだけ読み手のプラスの動機を引き出すことを心がけ