読んだ備忘ログ

本とマンガの読書感想ブログ

脳にまかせる勉強法

作者は記憶力日本選手権の1位で世界記憶力グランドマスター
元々はエンジニアだったが親の塾を継ぐことになり、塾のコンテンツとして記憶術に出会う。40代で記憶力の大会で優勝し、記憶力は年齢や才能ではなく技術だと言っている。

 

記憶方法がこれでもかと載っていて非常に参考になる。

一つ気になったのは忘却曲線の説明が間違っていること(でも内容的に全然問題ないけど)。ここのところ東大卒の人の勉強法を幾つか読んだので、そこで忘却曲線の正しい説明を何度か読んだ。忘却曲線は忘れることを指してるのではなく記憶時間の節約率を表している。節約率とは一度記憶した内容を再び記憶し直すまでに必要な時間で、1日後に記憶すると34%の時間が節約できて、2日後は27%の時間が節約できるという内容。そのため曲線の上の%が覚え直すのに必要な時間になる。忘れる量でなく、覚え直す時間…。でも、時間が経つと忘れちゃうよね…という意味に捉えれば、まあ大丈夫かと。

ちなみにこの忘却曲線は無意味な綴りを記憶しているので、この本にあるようなイメージや共通性などあらゆる方法で覚えれば忘却曲線より記憶が維持できる…という実体験を作者が書いていたのが心強い。

 

 

メモ:

・記憶術の基本は「イメージ」、つまり覚えるものを「絵」に変えて覚え
・これは世の中に存在するすべての記憶術において共通

・年をとっても、脳を使うことによって新しい神経回路を増やせることが明らかになりました。 神経回路が増やせるということは、脳が衰えるどころか、能力アップができるということ

●集中
・その違いは「集中力」にありました。 記憶力は、メンタルの状態にかなり左右される能力
・記憶に関しては、「ながら勉強」はNGと思っておいて
●回数
・「記憶の定着度=復習の回数」 ともいえ
●感情
・人の脳は感情が伴った情報を優先して記憶するようにできてい
・必要なのは、勉強を楽しもうという姿勢 です。ちょっとした工夫によって勉強を面白くすればよいの
●共通性
・脳はバラバラに見えているもの同士の中に関係性が存在していることを見つけたとたん、うれしくなって思わず記憶を強めてしまうという性質を持ってい
・それぞれに何か共通する要素はないか、規則性はないか、常に意識しましょ
●映像
・脳は文字や数字などの情報を覚えるのは苦手であるのに対し、映像を覚えるのは得意 なの
・後づけでストーリーを作るため、強引にこじつけることが必要
●語呂合わせ
・では、どんなものを覚えるのにゴロ合わせが適しているのか。元の形のままでは日本語として意味がとれないもの
・脳は性質上、意味のないものを覚えるのを非常に苦手としています。 しかし、冒頭の例のように、数字にゴロ合わせは有効なの
・コツはあまりゴロの品質にこだわらないこと
・頭文字を集めて出来上がった文字列を読むのにそんなに時間はかかりません。 言い換えると、ストレスなく簡単に何度も復習ができる記憶術ともいえ
●家を使う
・あとは これらアイテムに覚えたいもののイメージを張り付けていけばいい のです
●声と耳
・さらに、声に出して何かを覚える場合におすすめの方法があります。 それは「耳栓」をする こと
●香り
ローズマリーの香りを嗅ぎながら課題を記憶したグループは、その後記憶テストを行ったところ、香りを使わなかったグループと比べて長期的な記憶力が6〜7割もアップしていたそう
●触覚
・文字を覚えるときには、イメージと体感覚を使う空書を行うことを習慣化しましょ

●寝起き
・特に起きてからの2時間は、集中力が高まる時間
・起き抜けの時間は、覚えるというよりも「復習」に充てるべき なの

●繰り返し
・理解度は二の次にして、とにかくスピードを優先して、できるだけ早く全範囲の勉強を終わらせ、それを何回も繰り返す方法
・薄い記憶を何回にも分けて塗り重ねたほうが、じっくり時間をかけて一度で覚えるよりも忘れにくい強い記憶となった、つまり記憶の定着度が高かった
・範囲がとても広い場合、この一度の記憶があまりにも薄すぎるの
・全範囲をいくつかの狭い範囲に区切り、その狭いエリアごとに復習をしながら、次のエリアに進みますが、狭い範囲ごとの復習にも工夫を重ねまし
・一つの狭い範囲を繰り返すのではなく、次のエリアに進んで少し記憶が薄れてきたときに、一つ前に戻って復習するという形をとることにしまし
・なぜならこの学習法の一番の肝はスピードで、そのスピードをキープするためにはリズムが大切だからです。 リズムを一定にするためには、1区切りごとの学習量が一定でなければなり
・①→①→②→①→②→③→②→③→④→③→……というように1ページにつきトータル3回ずつ学習しながら進むことになり
・問題集などの場合、解答も同時に準備しておき、問題を読んだ後すぐに解答を読み込んでいけばよいの
●説明できるか
・マーカーを引いた箇所などは言葉にして説明できるか、一度確認しておくとよいでしょ
●書き出す
・自分の頭の中にある知識、考え、アイデアなど思いつくものすべてを紙に書き出す というもの
・手を止めずに書き続けたのには訳があります。 考える時間があると、人の脳というものは、すぐにかっこつけようとするのです。つまり、見た目だけよくて中身があまりないアイデアを作ろうとするの
・何かについて問われたら時間をかけてやっと思い出せるのではなく、反射的に答えることができるレベルを目標において
・1分間ライティングで書く内容は前日に行った3サイクル反復速習法の復習
・前日に読んで覚えた内容を言葉で再現できるか確認するのが目的
・アウトプットの仕方は「単語」ではなく、ここでは「文章」で書く ようにし
・その範囲を一度読むだけで構いません。
・1分間ライティングが終了した後は、脳が足りない部分を埋めようとしている状態になっている から

●区切る
・脳は締め切りに迫られると、処理速度が向上するという特徴を潜在的に持っています。 時間に制限がかかることにより、脳が通常より集中力を高める から
・人間の集中力の持続時間を現実的な勉強時間に当てはめて考えると、 15 分という時間が適しています。つまり 15 分を1単位とする

●ほか
・心拍数が高い状態で勉強をスタートすることに脳を慣れさせておく
・耳をふさぐという行為を、記憶モードのルーティーンにしてしまえばいい の
・クリエイティブな作業のときはある程度のざわめきがある環境のほうが適して