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子宮内膜症は自分で治せる

子宮内膜症は自分で治せる (「こまがた式・膣トレ」のススメ)

子宮内膜症は自分で治せる (「こまがた式・膣トレ」のススメ)

 

作者は婦人科医。
自身が生理痛や過多月経で苦しみ試行錯誤をした経験から、トレーニング法や水分、漢方、精神面など幅広く触れている。

 

子宮内膜症と子宮腺筋症の人、生理痛や過多月経、性交痛のある人にオススメ。

病気の説明がとても分かりやすく、対処法なども簡単でやりやすいものばかり。


私はどちらの病気も経験してるけど、医師からこんなに詳しく説明されたことはなく(保険診療だと診察時間が短いのでしょうがない)、病気を理解するのにとても役立った。

 

病気が進むと内臓が癒着するので早めに何らかの手を打ったほうがいいし、原因不明の病気なので薬で抑えてもやめれば再発するので根本的な体質改善が必要だし、とりあえず今すぐやるのに簡単対処法が沢山あるので参考になるのでは。

 

でも、絶対やれという本ではなく、「できることをできるときにやりましょう」と言っていて気楽に読める。

 

 

 

メモ:

●内膜症
・20 ~ 30 代女性の 10%、生理痛を訴える女性の 25%、不妊女性の 50%に見られる という報告もあり、子宮内膜症は若年化が進んでいるという印象を受けます。
子宮内膜症は、 エストロゲンの影響を受ける病気のため、生理の回数が多ければ多いほど悪化します。
・子どもを産んだことのないかたの 正常な子宮は、Lサイズの鶏卵ぐらいの大きさです。
子宮内膜症の主な症状は、つらい生理痛と 過多 月経(経血の量が異常に多い状態)です。 この2つの症状があれば、基本的には子宮内膜症を疑います。  そのほかには、生理ではないときに 下腹部痛や排便痛、性交痛、不妊、便秘が現れる場合もあり
・生理痛はないのが当たり前 です。
・少し休んだり、体を温めたりすることでよくなる生理痛については、それほど心配する必要はありません。しかし、1日中寝込んだり、吐いてしまったり、市販の痛み止めが効かなかったり、痛みで眠れなくなったりするほどひどければ、子宮内膜症を疑います。

●経血の量
・1回の生理(始まりから終わりまで)の正常量は平均 37 ~ 43 ㎖で、多い場合でも140㎖前後で、150㎖以上は過多月経だといわれています。
・「生理期間中にずっと付けっぱなしにしても、2枚あれば足りるぐらいの経血量」が正常ということです。

●検査
排卵前後のエコー検査で、「チョコレート嚢胞があるかも」「チョコレート嚢胞の疑いがある」といわれた場合は、約2週間後(生理直前)か2~3カ月後の生理直前あたりに、エコー検査を受けるといいでしょう。
腫瘍マーカーは生理直前や生理中は値が高くなりやすいため、検査を受ける場合には、生理1週間前あたりに測ってもらうように、担当医に相談するといいでしょう。
・異所性子宮内膜症も、骨盤子宮内膜症と同様、子宮内膜組織が小さいため、エコー検査やMRI検査ではなかなか診断がつきません。

●異所性子宮内膜症
・ポイントは「生理のたびに」あるいは「生理前後に」起こる ということです。

●チョコレート嚢胞
・チョコレート嚢胞は、4種類の子宮内膜症の中で最も炎症が強く、ガン化しやすい腫瘍ともいわれています。そのため、5㎝を超えてきたら、手術適応となります。

●妊娠
・「子宮内膜症だから妊娠できない」と嘆くことはありません。 それよりも冷えや肥満のほうが、よほど深刻な不妊を招く と私は考えています。

●冷え
・体が冷えて子宮の血流が悪くなると、子宮内膜がはがれるときに酵素がうまく働かず、キレイにはがれないため、子宮の傷が深くなってしまいます。
・アイス、かき氷などの冷たい食べ物や飲み物を取ると、それだけで胃や腸の温度が2℃程度下がる といわれています。
・また、 よくかまないで食べることや過食も、体を冷やす原因 になります。
・よくかまなかったり、食べすぎたりすると、消化するために大量のエネルギーが必要になるので、腸以外の場所を巡る血液が少なくなります。
・子宮を温めたいならば、足首やつま先を冷やさない ことが重要です。
・意外に思われるかもしれませんが、便秘も冷えの原因になります。
・まずは手っ取り早く筋肉を動かして、体を温めましょう。
・吸収性ポリマーが使用されている生理用の紙ナプキンは、膣や子宮を冷やすおそれがあります。 なぜなら、血液をゼリー状に固める役割をする吸収性ポリマーは、保冷剤にも使われている成分だからです。

●脱水
子宮内膜症のかたは過多月経になりやすいので、血液という“赤い水分”が体外に排出されてしまい、体は脱水傾向になります。また、血液内のヘモグロビンが大量に排出されることで、採血データでも明らかな貧血になるケースも多くなります。

●精神面
・生理前に出てくる感情は、この1カ月間、自分が抑圧してため込んだ感情
・あと、嫌なことに使っているエネルギーがあるのなら、今すぐにやめましょう。
・ノートには、その日あった嫌なこと、ムカついたこと、落ち込んだこと、〇〇にいってやりたいことなど、なんでもいいので、ため込んだネガティブな感情をとにかく毎晩、ひたすら殴り書きをします(笑)。
・そして、「なんでそう思ったのか?」「なんでそう思われたくなかったのか?」などと、「なんで?」を駆使しながら、ひたすら理由を掘り下げていくのです。
・子宮、卵巣の病気は、自分を責めるクセのあるかたや、我慢しがちなかたなどに多いという傾向があります。

●生理のとき
・一番重要なのは、生理のときにゆっくり、しっかり休むことです。
・生理とは、内臓から出血している状態です。これは立派な内臓損傷です。ですから、生理中は生理に集中して、ゆっくり休んでください。

●骨盤
排卵から生理に向けて約2週間かけて骨盤が開いていき、生理から排卵に向けて約2週間かけて骨盤が閉じていきます。
・日々の何気ない生活習慣によって骨盤がゆがむと、 骨盤の開閉がスムーズにできなくなってしまいます。
・生理前後に腰痛を訴えるかたがいますが、そのほとんどが、骨盤が開くときの筋肉の痛みです。 骨盤がゆがんでいたり、骨盤の周りの筋肉が硬かったりすると、スムーズに骨盤を開くことができず、筋肉を傷めてしまうため、腰痛となって現れる のです。

●老廃物
子宮内膜症があると、生理のたびに体のさまざまな部位で、子宮内膜組織が 肥厚 →出血→炎症を起こします。その出血は吸収も排出もされないまま、どんどん蓄積されている状態といえます。蓄積されている古い出血は、ただの老廃物でしかありません。
・老廃物は熱を持つので、きちんと排出されずに体内に蓄積されたままだと、体はその熱を冷ます方向に傾きます。こうして、体は冷えるようになります。
・しかし、老廃物をきちんと排出するためには、むしろ上半身が重要になるので、しっかりとケアしていきましょう。

●食事
・「 基本的には、食べすぎなければ、食べたいものを食べたいときに、なんでも食べていいですよ」と答えます。
・「甘いものをたくさん食べたい」と感じているときに、実は体は塩分を必要としていて、補給しようとしている可能性もあります。
・基本的には食べたいものを食べてもいいのですが、食べたいと感じているものと、体が必要しているものが異なっているかたもいます。  そうしたかたにとって大切なのは、自分の体が何を欲しているのかを知ること。体の声に耳を澄ませながら生活することを心がけましょう。
・基本的に食事では何を食べてもいいですが、 食べすぎは厳禁です。〝

●蒸れ
・最も蒸れるのは、ポリエステル製のパンツに、おりものシートをつけて、ストッキングをはくという組み合わせです。
・綿のパンツに取り換えるだけでも、おりものの量はかなり減ります。