読んだ備忘ログ

本とマンガの読書感想ブログ

理系読書――読書効率を最大化する超合理化サイクル

作者は駿台予備校の元化学講師。

理系が論文を読むときのように、目次を見ながら重要な部分をかいつまんで読もうという内容。対象となる本はビジネス書や自己啓発書など。

読むこと以外に、実践する方法や検証する方法などもある。

 

読書で最初から順番に読んでいた人には参考になる本。逆に、重要な部分しか読んでない人にはわりと当たり前なのかも。

 

私はネットの記事はどんどん飛ばして読むけど、本はお金を払ってる分、なんとなく全部読まないと…と思っていた。小説じゃない限り、必要な部分だけ読めばいいと腑に落ちてよかった。

とくに参考になったのは作者のプロフィールを読んで、どんな内容になのかを推測する部分。あとは、複数の本に書いてあることは普遍的で重要とか、15分1セットが集中しやすいとか、作者に克服の経験があると解決策が具体的なことが多いとか…いろいろ。

言われると当たり前なことが多いが、意外と気づいてなくて参考になった。最近、勉強法の本をいろいろ読んでいたので、それと共通する部分もあってよかった(最初から読まないとか)。

 

タイトルは「理系読書」だけど、理系の人がよくやるメソッドをビジネス書や自己啓発書でやろうという内容なので、理系はあまり関係ない。

 

 

メモ:

●趣旨
・理系の人間は、問題を発見し、仮説を立てて検証実験するという一連の学習サイクルを習得しています。 このサイクルを読書に当てはめた 「超合理化サイクル」で読書効率を最大化して、効果的に本を読んでいく ことが、本書の趣旨
・具体的には、「問題発見力」と「仮説思考力」により、読むべき箇所の絞り込みを行い、読書の時短を徹底し、読む時間をおよそ 15 分に絞り

●読書について
・自腹で本を買うようになってから、全部読まないともったいないという気持ちが働いていたから
・複数の本に書いてある内容は、重要な事実であったり、多くの人の常識だったりする可能性が高い から
・読書の目的は何かといえば、娯楽を除けば、 究極的には「問題解決」
・今では、「全部読んでいたら逆に時間がもったいない」
・なお、「読んだ本が自分には難しかったから、同ジャンルでもう少しレベルを下げた本を読もう」、これも立派な実験結果の考察であり、確実に前進している証拠

●集中力
・15 分1セットの読書を数回繰り返すほうが、一度に長時間読み続けるよりも読書の内容を記憶しやすくなる から
・重要なのは、 15 分で本を読み切ることではなく、問題解決というリターンを得ること
・読むのがしんどいと感じた瞬間に、読書をいったんやめてしまいましょ

●情報
・さまざまな場面で使える汎用性が高い情報は、質の高い情報の1つであり、読書においても積極的に取り入れたい ネタといえ
・「自分にとって明らかに欠けている部分を埋める情報」 が、質の高い情報

●問題提起
・「なるべく早く解決したい重大な困り事は?」 「読んだ内容を使って、どんな状態になりたいか?」 「周囲の人があなたに求めることは何
・読み始める段階では、解決したい問題を必ず1つに絞り込むこと です。絞り込んだほうが、 本の内容の理解度や吸収率が大幅にアップするばかりでなく実践での成功確率が高まる から

●チェックすべきこと
・特にチェックすべき項目は、「発刊年月日」「著者プロフィール」「目次」の3点です。加えて海外で書かれた本を読む場合は、「国名」も確認し
・その 著者の経歴を読んで、所属組織や専門分野、一番得意としていそうな分野を把握し、「その著者がこのテーマを語る資格があるのか?」「なぜ、著者がそのテーマを語るのか?」を判断
・その著者が何らかの困難に直面し、苦労の末にそれを乗り越えたというエピソードがプロフィール中に書かれていると、本の内容に高い価値がある と期待し
・「壁にぶつかって、それを何とか克服した」経験がある著者の本には、その具体的な方法が書かれている確率が高いので、自分の問題解決に役立ち
・著者プロフィールから読み取った「著者の得意分野」と、「自分の問題意識に対する解決策」が合致する箇所が出てきたら、当たり
・理系読書の手法では、すべての「部分」を精読しませんが、読まない「部分」も「全体」のどこに位置して、互いにどんな関係にあるのかだけは把握しておく 必要があり
・最初に「要約」を読むことが、これから読む章(あるいは節)の文脈への理解を大幅に高めてくれ

●ほか
・成績の伸び幅の大きい受験生ほど、次のような学参の使い方を身につけていました。 ① 問題を解いてから学参を使う(=できない問題を明確にする) ② 最初のページから読まない(=必要なページから読む) ③ ノートにまとめない(=必要な箇所を抜き出し、
・ ごく小さなステップから始めることがホメオスタシスを打ち破る秘訣
・すると アイデアは、「あなたの知識」×「(あなたの中にはなかった)本の情報」で生まれて
・理系の人は、「ルール」「法則」「パターン」を好む傾向があり
・知識を定着させるために、特に お勧めのトレーニング方法が「口頭説明」