タイトルどおりの理系向け料理本。
著者は料理をしない理系(工学系)の人。
妻の妊娠で料理をせざるを得なくなり、感覚で料理をする妻に習いながら理系の自分が理解しやすい方法、やりやすい方法を編み出していく。
最初の部分(無料お試し読み部分)に牛丼の作り方がフローチャートで載っているが、レシピはコレだけ。
この本はレシピ本ではなく初心者がどこでつまづくかの解説と考え方、最初にそろえる道具や食材についてなど、初心者に向けて幅広く理系的に解説してある。
私も理系で…とはいえ生化学なので工学ほどガチガチじゃないけど…料理初心者の頃は感覚でなく具体的な数字で知りたかったタイプなので結構共感。
慣れると量なんて適当で好みの味にしちゃうけど、初心者で理系だときっちりやって再現性を求めたくなるから、最初に挫折しないよう取り組むのに、これを読んで考え方を知るのは良い気がする。
慣れれば、食材って時期や物によって水分や味が違うので、一概に定量的に表せないってわかるし、本にもあったけどレシピの調味料が20~30%ぶれるくらいなら大丈夫とあり、段々と感覚でやれるようになるのでは。
そういえば、うちの父が工学系で料理をするときに著者と同じような感じで、ホウレンソウを茹でるのにお湯の量と温度がどうのと言っていたので、内心「え??そんな細かくやらなくても適当でいいのに…そんなんじゃ何も進まないんじゃ?」って思った覚えがある。きっと父に読ませたら凄く分かってくれそう。
料理の感覚的な部分が整理して書かれているので面白かった。