読んだ備忘ログ

本とマンガの読書感想ブログ

マンガは描ける!絵が描けない人でも

マンガは描ける!絵が描けない人でも

マンガは描ける!絵が描けない人でも

 

絵が苦手な作者が、いかにズルをしてマンガを描くかを教えてくれる。

 

対象は絵の初心者。
マンガの絵の部分、人物と背景の描き方だけを解説しており、ストーリーや構図などは解説がない。その為、本当にマンガを描こうとすると、絵以外の要素を自力で出来る人か、他で勉強することになる。とはいえ、マンガの第一歩は絵を描くことだから、読むとハードルが低くなる。

 

内容は、写真を撮ってトレース、男性の写真から女性へ変化させる方法、背景と消失点についてなど。

 

ズルしていいと言いきられると勇気が出る(笑)。面白かった。

 

 

最近はブログやSNSで、上手くなくても伝えたいことのある人が、棒線人間や落書きレベルの簡単な絵でマンガや挿絵を描いているのを見かける(特にインスタが顕著な気がする)。

上手く完成されたものじゃないと出してはいけない、という意識があったけど、本質は何かってことを改めて考えさせられた。(上手くとか、完成させるとか、学校教育の弊害な気がするなあ…)

 

絵についてある程度知ってる人には目新しいことは無いけど、作者の絵を見るとこのレベルでいいんだ(失礼…)と勇気を貰ったり、でもトレースした絵が上手くて描きこむ情熱が凄い!と単純に感心し、私はそこまでの熱意が無いかも…と逆に適性がないかもと色々思った。

 

 

メモ:

・「人物」を撮る写真と、「背景」を撮る写真は、カメラの高さと角度を統一する こと。

・同じように「背景」も、ネット上に転がっている写真を無断でトレースして自分の作品として発表するのはやめましょう。「そんなのバレないよ」と思われるかも知れませんが、アナタの描いた作品が意外なことに大ヒットして社会現象になってたくさんの人の目に付くことになった結果、トレースがバレて大問題になる可能性もゼロではないのです。

・輪郭なんて多少ズレていても歪んでいても構わないんです。「影」こそが平べったい絵を「立体」に見せてくれる んです。

・「このキャラクターはどうしてこの髪型をしているのか」という【意味】がそこになければなりません。

・「消失点」から逆算して背景を描く方法は「水平」「垂直」「並行」なものを描くのには非常に便利なのですが、現実はそういうものばかりではありません。リアリティのある背景を描くには、むしろ「何となく」で描いてしまった方がそれっぽく見えたりもするのです。