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シンクロニシティ

シンクロニシティ[増補改訂版] ― 未来をつくるリーダーシップ

シンクロニシティ[増補改訂版] ― 未来をつくるリーダーシップ

 

著者の経験を追体験する本。


著者の履歴が順に書かれており、出会った人々からの学びや経験からの気づきが書いてある。
今までの名声を捨て、新たに組織を立ち上げていくときにシンクロニシティが起こる。


回想録なので読んでて飽きる部分もある。
国際情勢とそれに対する考えとか、単純な出来事を追ってる部分とか…その辺は流し読みで。


おおまかにまとめると…
世界はつながっていて(量子力学の説明と重ねて)、そう思う意識で在り方が変わり、さまざまなことが自然と起こるようになる(シンクロニシティ)。
意欲から始まる打ち込み方が大事で、そうすると内なる声に耳を傾けるようになり導いてくれる。
しかし罠が三つある。責任、依存、過剰な活動。
また掛け金が高いときも思い違いなどが始まる。
結果に到達するための過程には執着するべきでない。


キーワードは、繋がっている世界、意欲、内なる声、かな。

 

あとがきがまとまってるので、そっちだけでも面白いかも。

 

読み終えて感じたのは、つまるところは、文中に出てきた言葉、これなのかなと思った。
カール・ユングの言葉「祈りを捧げられようと捧げられなかろうと、神は存在する」と。

 

 


文中メモ:
・全体としての宇宙は局所的な出来事に影響をもたらす。そして局所的な出来事も、全体としての宇宙に、たとえどんなにささやかだろうと影響をもたらすのである
・高い山々が織りなす息をのむような風景。どこまでも広がる空。雄大な谷の全景。そうした美は、自我のなかから一瞬「私」を追い払う。その刹那、自己が消える。時が止まる。それは、一体になるという得も言われぬ感覚、宇宙とつながり合っているという感覚である
・人間は集団でいるときによく学ぶよう生まれついている、ということだった
・罠から抜け出すにはどうすればいいのだろう。カギは、個人としてまたチームとして精神的かつ内省的な作業をすることにある。これはバランスを取り戻すのに欠かせない作業だ。創造的な過程に入り込んでいるとき、私たちはしなければならないことがあまりに多くなって、流れのなかに身を置きつづけるのに必要な姿勢を失ってしまう。もし流れのなかにずっといられるよう個人としてまたチームとして訓練をしなければ、私たちはいずれその流れをなくしてしまうだろう
・怖がらないで、無上の喜びを追い求めなさい。そうすれば、夢にも思わなかったところで扉がひらくようになるのです
・宇宙や人生において定まらないものと直面することが、創造の源なのだ。このとき、われわれはまさしく〈世界に身をゆだねた〉状態にある。こういう状態の存在になってこそ、われわれは関係や未来を変え、つながり合う宇宙の一部になる
・現実はすでに世界のなかにあって、生みだされるのを待っているのだ
・われわれは、われわれの〈ひらかれた性質〉すなわち〈無〉と共鳴すると、ほかの人たちにとってたいへんな魅力を発揮するようになる
・打ち込み方の根底にあるのは、運命から離れて遊ぶことを信頼する気持ちだ
・「予測される奇跡」を生みだしうるリーダーシップは「行動」よりむしろ「あり方」に関するものだという結論に達した
・ものごとをまっすぐあるがままに見ること──考えたり想像したり推測したりせずに見ることなのである