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整腸力

整腸力

整腸力

 

腸内細菌の研究で有名な著者の本。
この前に読んだ「大便通」と被る部分もあるけど被らない部分や詳細もあったりする。
切り口が少し違うところがあったので、こちらも面白かった~。

 


メモ

●基礎知識
・腸粘膜の細胞は3日に1回のペースで生まれ変わる
・大きな便意は1日2~3回しか起こらない

●食
・一般的に日本人は水分を摂らなすぎるのでまめに摂るよう心がけたほうがいい
・動物性脂肪の過剰摂取は大腸がんを発生しやすくする、消化しきれない動物性脂肪は悪玉菌のエサになり免疫力を弱める
・青魚の動物性脂肪は糖尿病や高血圧のリスクを下げる
・よく噛むことは腸内バランスを整える。唾液のアミラーゼはデンプンを糖に変えるが胃酸で働きが止まるので大きな作用ではない、しかし味覚を刺激し食欲を促進し、デンプンをオリゴ糖に変換する(オリゴ糖ビフィズス菌のエサになる)
・水2リットルを飲むと4リットル近くの空気が胃に入る、大半は知らぬ間に口や鼻から出るが残りがオナラになる
食物繊維は腸内細菌が発酵させてエネルギー源に変換している、ゆっくりと血糖値を上げる効果がある

●筋肉
・排便の筋肉は腸腰筋、大腰筋

●便秘、下痢
・ストレスで自律神経が乱れると便をうまく押し出せなくなる、
・ダイエットで食物繊維などの便の材料が十分でなかったり、脂肪摂取を抑えすぎて排便がうまくいかなくなる、便の量が減ると蠕動運動が起こりにくく長期の便秘は有害菌が増え有害物質を産生することになる
・ストレスを感じやすい人は胃・大腸反射が起こりにくくなったり、毎食後便意を催したり下痢しやすくなったりする、胃・大腸反射をコントロールするのは副交感神経でリラックスしてるときに働く

●腸洗浄や宿便について
・腸洗浄をしても悪玉菌だけ流せるわけではない、悪玉・善玉の菌数が減るだけで腸内バランスは変わらないからだ
・断食や絶食で胃腸を休ませようと言われたりするが、胃はともかく、腸には無理な相談で逆に積極的に動かすことも大切、ものを食べないと確実に腸内環境は悪くなる
・腸内に食べ物の残りかすが無くなると、腸内細菌は腸粘膜の分解を始めてしまうこともある、腸粘膜を壊していくと重篤な病気の要因になりかねない
・便が便器にこびりつくのは剥がれた腸粘膜が含まれてるから、肉食などで腸液が過剰に分泌されるのが原因

●プロバイオティクス、乳酸菌、ビフィズス菌について
・プロバイオティクスを摂ってもそのまま腸内に定着しないが、善玉菌は増えやすくなる
・腸内細菌の乳酸菌はもともと菌数が少ない、定住している腸内細菌でも乳酸菌ラクトバチルス属は非常に定着性が低い、なかには腸内に乳酸菌がない人もいる、2割の人が腸内に乳酸菌がない