芸人西野さんが勧めてたので購入。
西野さんの本はエネルギーが凄くグイグイ読めた分、この本は良い意味で落ち着いているというか勢いがないのでグッとこない…。
なぜだろうと考えると、不幸な少年時代から物凄い努力をしてきた人で優秀、自分のコンテンツで平等な機会を与えたいと述べ、極めてまっとう。想像を裏切らないのと、まだ途中経過で謙遜があり言い切るに至ってないせいかも。
若いので、まっとうなことをした先にこの人が何を見て何を思うんだろうということに興味があるなあ…。初著書っぽいので、自分の経験を語りつくした先に過去が昇華して本質が見えてきそうな気がする。
でも、「人は完璧なものではなく、余白を埋めようと頑張る姿に共感しお金を払います」と言ってるので、そういう意味でこの本に描かれた作者がそうなので成功してるのかも。
内容は、生い立ち…不幸な少年時代と努力、外資系銀行員時代の努力とアメリカのこと、今手掛けてるエンタメコンテンツSHOWROOMのこと。
人生の勝算というタイトルだけど、作者の人生と今の分析を読む感じで、ハウツーではない。でも、日本人が好きな不幸からの成功物語(途中)なのでそういうのが好きな人は心に入ってくるかも。
あと、エンタメコンテンツに興味のある人はオススメ。
メモ:
・単純に機能的価値やコンテンツそのものを欲して対価を支払う「モノ消費」は、景気や需要に大いに左右されます。
・コミュニティが深まる要素として、前述の ① 余白があること、 ② クローズドの空間で常連客ができること、以外に、 ③ 仮想敵を作ること、 ④ 秘密やコンテクスト、共通言語を共有すること、 ⑤ 共通目的やベクトルを持つこと、の三つがあります。
・余白とは、不完全性であり、つい埋めたくなってしまう要素です。
・人は完璧なものではなく、余白を埋めようと頑張る姿に共感しお金を払います。
・同じような能力のメンバーが集まった中で、誰かを選び出さないといけないとき、ピックアップされるのは、やっぱり「好きな人」です。
・世の中のソフトやコンテンツに大きな潮流の変化が起こるとき、必ず裏側で、テクノロジーやデバイスなど、ハード面での進化があると思っています。
・人が日常的に使うデバイスが変遷する中で、その流れをうまくとらえられないソフトは、廃れゆく。これは、いつの時代も変わらぬ黄金則だと思います。
・次のハード面の変化として、「データ通信料の大衆化」が想定されるから。IoT、自動運転社会が到来し、車を含めたあらゆるデバイスがインターネットに常時接続されるようになるという前提に立てば、当然のように政府がデータインフラに投資をして、データ通信の効率を高め、消費単価を下げにいかざるを得ない。
・なぜ世界的なネットサービスがアメリカからばかり生まれるのか。 それは、アメリカ人が、ルールを作ることに長けているからです。